「オメガ スピードマスターPRO」impression防水検査編

スピードマスター・プロフェッショナルの防水性能のメーカースペックは5気圧です。
これは50mの水圧までOKということです。
ほんまか?ほんまにそうなんか!?
50mといえばかなりの深さだぞ。学生の頃、水深5mのプールで潜ったら溺れかけたぞ。すげー苦しかったぞ・・・。
という訳で、セイコーから発売されている10気圧まで検査できる「S-480」を使って実験します。
この防水検査器は炭酸ガスを用いて空中で加圧し、水没させた後に減圧してチェックするスグレモノです。
防水不良の場合は不良箇所から連続して気泡がブクブク出てきて、どこがダメか一発で分かります。
通常は機械をケースに入れたまま検査をしますが、今回は水没させて加圧する方法でも実験します。
万が一、漏水があったら再度OHしなきゃいけないので、面倒くさいから機械は外して実験しました。


先ずはジャブ程度の3気圧から実験開始です。


画像のように空中で加圧します。このまま10分ほど放置。


その後、チャポンと水没させて減圧。・・・全然問題ない・・・。


お次はスピマスのスペック、5気圧で検査です。


また10分ほど放置。


そして水没、減圧開始。


水中で減圧すると気泡がひとつ。
この気泡はプッシュボタン内にに隠れていた気泡で、連続して出て来なければ問題ありません。


では、スペック以上の10気圧でどうだ!!


今度は30分ほど放置。というか、忘れていました。


水没後、減圧しても連続して気泡が出てこない・・・。
なんか間違っているんじゃないか?メーカースペックは5気圧だぞ?これでいいのかスピードマスター!


空中加圧などまどろっこしい。今度は「水中」で10気圧まで加圧。
ちょうど昼時なのでお昼休みを取り、1時間ほど加圧したまま放置。
いい加減これでケースの中は水浸しだろう・・・。


時計を防水検査機器から取出し確認???・・・ あれ?水が入っていない!
老眼が進んじゃったのかと思い、キズミで確認しても水気など有りませんでした


でも、少しは浸水しているだろうと思い、嫁さんのおさがりのドライヤーで暖めました。
少しでも漏水があればケースの中が曇るはずです。


でも、ぜんぜん曇らない・・・。恐るべし、スピードマスター!


実験を終え錆びているスピマスの機械が少ない理由がようやく分かりました。
スピードマスター・プロフェッショナルは気密性・防水性共に抜群なんですね。
しかし、このオーバースペックともいえる性能を発揮するには、定期的なメンテナンスを行っているのが前提です。


注:スピマスオーナーの皆さんは決して真似をしないで下さい。漏水しても責任は負いかねますのであしからず。

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